バーンアウトの心理学 読了

バーンアウトの心理学

燃え尽き症候群とは

 

著者  久保真人

サイエンス社

 

2005年の出版であり現在と少し違った研究と情報もあるかと思われますのでご了承下さい。

 

バーンアウトに関して興味お持ったのは、脳に関する本を読み進めるうちに、うつ病ADHDに関する情報が何度も書かれており、気になり始めたのがきっかけでした。

この本は非常に内容が難しく、研究されてる方々が情報共有するような言い回しや専門用語で書かれていて、私には難し過ぎた本です。 

その中でも理解できた内容がいくつかありましたのでご紹介させて頂きます。

約2300文字のまとめとなりました。

少し長いですがお付き合い下さい。

 

京都大学文学部卒業

京都大学文学研究科 博士(文学)取得

現在は同志社大学政策学部助教

 

まずストレスの反応の説明や測定による分析

マスラック.バーンアウト.インベントリー(MBI)

1982年にMBIマニュアルの第1版が出版されて以来、多くの研究者がこの基礎MBIをもとにバーンアウトの研究を進めてきたとされている。

 

バーンアウトとは3つの因子で構成されている

①情緒的消耗感「仕事を通じて、情報的に力を出し尽くし、消耗してしまった状態」

②脱人格化「サビービスの受け手に対する無情で、非人間的な対応」

③個人的達成感の低下「ヒューマン.サービスの職務に関わる有能感、達成感」

以上の3つの定義から解いて行く内容となります

 

3つの因子を踏まえストレスに関して細かく分析されています

ストレスとは丸いボールがあり変形する圧力

この圧力をストレッサといい、ボールに対して左右からストレッサが加わることで変形する、この変形した状態がストレスと呼ばれる状態と呼ばれます

通常は丸いボール

ストレッサにより圧迫変形しストレス状態となる

このストレッサとは生活環境に置き換えると

不快、脅威として感じられる刺激、状況を示す

つまり

ストレスの原因となっている環境因がストレッサということになるとされていて

ストレッサのかかった状態での環境、刺激、脅威がボールを変形させストレスとなる

長時間のストレッサは確実にボールを変形させストレッサがなくなっても変形した状態になりボールの形が元に戻らなくなる

 

①限界を超えた自我関与

②報われることのない努力

うつ状態でのバーンアウト

 

この①〜③への状況がうつの中であるバーンアウトの状態を引き起こす。

この解決策は

望ましい変化

再方向づけ(仕事への関わり方や、役割意識の変化)

自己再構築(個人の価値観の変容)

などが必要とされている

 

対処行動

ストレス低減のための方策

仕事のうえで重い責任を負わされたとき、それを負担とは考えずにマイペースで処理をイメージするなどの楽天的指向性を利用する。

スポーツをする、飲みにいくなどがあげられています

他にも発散内容は書かれておりましたが、

個人としてはこの発散内容は少し疑問な部分もありました。ここの内容は伏せておきます。

いいところに集点を置き学んでいきたいと思います。

組織による対策

ヒューマンサービス組織の教育研修制度

組織主導の教育プログラムなどがあげられていました。

ここは個人でどうすることもできない内容でしたので省略いたしました。

 

バーンアウトの経験者の方が回復するにあたりポイントがあったのでご紹介します。

バーンアウトになった後の回復段階

1段階から進み6段階が過ぎ回復となる

 

第1段階は「問題を認める」

家族から「異常」が起こっていると指摘しても認めない

 

第2段階は「仕事から距離をとる」

仕事を続けながら心理的な距離を取るとことは難しいため休職するなど

 

第3段階は「健康を回復する」

心身をリラックスさせることが重要、休職前、緊張しきっていた心身を徐々に解きほぐしていく

 

第4段階は「価値観を問い直す」

ひたすら仕事にのめりこんでいく姿勢を改め、個人の生活に重きをおいた価値観を獲得する

 

第5段階は「働きの場を探す」

再び社会と接点を求めて自分の新しいスタイルにあった職を探し始める時期

 

第6段階は「断ち切り、変化する」

最終的な結果としてキャリアを断ち切り、新しい職場での生活を選択している。

 

研究の視点でバーンアウト経験者を分析された結果を6段階に分けた内容です

 

細かな研究と分析が書かれた内容となっていました。

 

まとめ

バーンアウトはストレスに気がつかず黙々と仕事に取り組み、報酬が得られない状態。

褒められる、認められる、(脳への報酬が無い奉仕の状態)収入などの利益が無い状態が続いたり、ストレスの発散ができない状況に落ち、うつの一部としてバーンアウトとなる症状が発生する

頑張り屋に多い病気と理解できました。

 

回復には自己肯定感が必要となります

しっかり自分の病状を理解し向き合うことが大事だとどのような病気であっても共通します。

自分の病気を読書などで情報と知識を得る

とても大切な行動となります。

 

こういった病状を知ることで未然に察知して対策することができるので、とても勉強になりました。

ただ、私には非常に難しい言葉の言い回しと私の語彙力が欠けているため、本格的にこの本を理解するには非常に時間がかかると思いました。

 

バーンアウト研究者同士が読まれると非常に濃い分析内容の本だと思います。

この本の良さが引き出せなく申し訳ございません。

 

理解できた箇所のまとめとなり、詳しく内容を理解されたい方は是非とも手に取り読んでみてください。

このような内容となりましたが

参考に頂けましたら幸いです。