読了⑥ 脳を鍛えるには運動しかない

どうも

心理学勉強中のノブです

 

前回はニューロンシナプス、BDNFの役割を書きました

今回は

IGF−1(インスリン様成長因子)ホルモン

VEGF(血管内皮成長因子)ホルモン

FGF−2(線維芽細胞成長因子)ホルモン

が運動により生まれ成長することもお伝えしたいと思います

これらのホルモンもかなり重要な役割りであることと、おそらくこのホルモンを知ることで皆様も運動の大切さがまた一段と深く心に響くのかと思われる内容ですので是非読み進めてくださいね(^-^)

 

では今回も始めに、まとめを書いてみたいと思います。お時間がない方はこのまとめだけ読まれても大丈夫です(^_^)

 

まとめ

IGF−1(インスリン成長因子)ホルモン

・役割はBDNFを増やし成長させる

・活動中の筋肉が燃料を欲するときに放たれるホルモン

・学習に関連する

IGF−1はインスリンと協力してグルコース細胞まで燃料を運ぶ

・BDNFがIGF−1を増やしニューロンを活性化させる

さらにIGF−1自体もBDNFの成長を促しニューロンの結びつきを強くし記憶を強化する

 

◯VEGF(血管内皮成長因子)ホルモン

・役割は血管の形成

運動により新たなニューロンの回路が出来上がるとそこには酸素が必要となるので毛細血管が必要となる

・運動によりVEGFのホルモンが毛細血管となり脳の隅々までひろがる

 

◯FGF−2(線維芽細胞成長因子)ホルモン

役割は血管の新生

・これもニューロン新生には欠かせないホルモン

体内で組織成長を助け、脳内ではニューロン長期増強に重要なはたらきをする

・このFGF−2も血管新生において重要なホルモンとなる

 

・ただし、年齢と共にIGF−1、VEGF、FGF−2、BDNFの生産量は次第に減っていく

 

◯最大心拍数70%〜80%の運動中は脳に血流が行かない為、この運動中は勉強に向かないが運動直後は脳に血流がもどり勉強のチャンス

最大心拍数60%〜70%を35分保って運動した場、答える速度や認識の柔軟性が向上する

・情報を脳では前頭前野で分析し配列し結びつけ小脳と大脳基底核とで情報をやりとりする

この小脳を鍛えたいのなら

有酸素運動を30分

週に2〜3回を12週間にプラス

複雑な運動をすると小脳のBDNFが35%増加する

(BDNFはニューロンの枝を増やしたり成長させる)

 

 

ここまでが今回のブログのまとめです

詳しく知りたい方はこの先も読み進めてみてくださいね

 

では具体的に書いてみたいとおもいます

IGF−1、VEGF、FGF−2

これはらのホルモンは運動をすると血液・脳関門(毛細血管が張り巡らされた間に細胞がぎっしり詰まっていてバクテリアなどが脳内に侵入するのを防ぐ)を通過し脳内でBDNFと協力して学習に関わる分子メカニズムを活性化させる

成長因子は脳内でも作られて幹細胞の分化を促すが、運動中はそのはたらきが顕著になる

さらに重要なのはこうした因子が体と脳の直接的なつながりを示している

 

IGF−1(インスリン様成長因子)ホルモン

運動中、筋肉が必要とする燃料を欲する時に放たれるホルモンで脳内では学習に関連する

運動中にBDNFは脳のIGF−1の摂取量を増やしそのIGF−1はニューロンを活性化し、信号を送る神経伝達物質であるセロトニングルタミン酸をさかんに作らせている

また、IGF−1はBDNF受容体の生成を促しニューロンの結びつきを強くして、記憶を確実なものにしている

ようするに

運動をし血流を出しBDNFがシナプスの近くから放射

IGF−1とBDNFが一緒に脳内へ入り、脳内のIGF−1をここでも摂取し、セロトニングルタミン酸を作る

さらにはIGF−1はBDNFを生成しニューロンを強く結び合わせ、強い記憶の回路を生み出す

 

●VEGF(血管内皮成長因子)ホルモン

役割りとしては血管の形成。

VEGFがニューロン新生に欠かせないのは

ニューロン新生回路ができれば酸素が必要となる

新しい細胞に燃料を送るには新しい血管が必要となる

運動中に筋肉が収縮したときに細胞で酸素が不足する、そこで出番となるのがVEGFである

この時体内でも毛細血管を作り始める

脳内でも毛細血管が作られ、運動により脳関門をこじ開け必要な因子が脳内に入れるように毛細血管が新生される

脳関門は毛細血管が張り巡らされていて、バクテリアが侵入しないように毛細結果の間に細胞がぎっしり詰まっている、ここにVEGFがこじ開け毛細血管の道をつくり必要因子を送り込む

 

●FGF−2

役割は血管新生

体内では組織の成長を助ける

脳内ではニューロンの長期増強重要な働きをする

VEGFとFGF−2は脳内、体内に毛細血管の網を張り巡らせる

 

年齢とともに

IGF−1、VEGF、FGF−2、BDNFの生産量が次第に減り続けるが、高齢でなくても減る原因がわかっている

それは

ストレスやうつ状態が長引くことでも減るのだ

だが、運動によてこれらの成長因子ホルモンは増える

元来、私たちは体を動かすようにできている、そうすることで脳も動かしている

学習と記憶の能力は祖先たちが食料を見つけるときに頼った運動機能とともに進化したもので脳にしてみれば、体が動かないのであれば学習する必要は全くない

 

●激しく運動している間は難しいことは覚えられない

 

前頭前野への血流が小さくなるので

最大心拍数の70%〜80%という激しさで運動しながら難し試験を受けたところ結果はひどいくなる。

ただし、運動直後から血流が脳に戻る、この時が勉強など学びのチャンスとなる

2007年の実験では最大心拍数60%〜70%を保って35分ランニングマシンで走る

すると認知柔軟性が向上する

以下がその実験となる

50歳〜64歳の40人

新聞を読む以外でどのように使用できるを判断してもらうテスト

食器を包む、鳥かごの下敷きにするなど

一方のグループは

映画を観たグループ

もう一方は運動をしたグループに分かれた

結果

映画を観たグループには変化しなかったが

運動をしていたグループは答える速度や頭を使う仕事に必要な認知の柔軟性が向上していたことがわかった

この認知の柔軟性とは

考えを臨機応変に変えたり型にははまらない独創的な思考や解決を生み出せることにある

 

学習には前頭前野の指令を受け多くの領域が関わっている

脳は入ってくる刺激に気づき感情をに従ってその重要性を量り分析し配列し結びつける、その仕事を手伝うのは小脳と大脳基底核で情報をやりとりする

海馬の可塑性が向上すれば習慣など一連の作業を支える重要な結びつきが強化される

学習することで脳全体のニューロン結合がより密でより丈夫でより良好なものになるこうしたネットワークが記憶や経験の蓄えを豊かにすればするほど学習は容易になる、すでに知っていることがより複雑な思考を形成する

頭のキレを保つには

有酸素運動を30分ジョギングし週に2〜3回それを12週間にプラス複雑な運動をするとただ走るだけよりも小脳のBDNFが35%増加する

有酸素運動と複雑な動きはそれぞれ別の有益な効果を脳にもたらす

 

 

以上が今回、読了⑥話です

有酸素運動での

IGF−1、VEGF、FGF−2の成長因子とBDNFが増えているとは思ってもみなかったですね

血管をつくり新生するニューロンに必要なBDNFや神経伝達物質を送るために毛細血管が新たに形成され生まれる、しかも体内から分泌される因子を送る為に脳内をこじ開け毛細血管を張り巡らせる

 

こうして運動と脳の関係を知ると勉強だけが脳を鍛えるのではなかったと改めて実感します

 

ここでは30分のジョギングを週2〜3回

12週間にプラス複雑な運動が小脳のBDNFを35%も増やすとされてますので

是非参考になさって運動してみて下さいね

 

ではでは、次回の読了⑦でお会いしましょう(^_^)